2021.6月号

 「鬼滅の刃でも…」

 

  コロナ第4波に襲われている4都府県に対して511日までの期間で3度目となる緊急事態宣言がでていましたが、大方の予想通り感染は収まらず5月一杯となる31日まで延長となりました。昨年に続き我慢のGW(ゴールデンウイーク)を政府はお願いしていましたが、流石に3度目の正直、あまり効果はでなかったようです。我々が扱うガソリンやレンタカーもこのGWは稼ぎ時ですが、天気が悪かった割に例年に近いGWの動きとなり、昨年よりも大幅に人が動いていたと感じています。

 このパンデミックの状況下で人々の生活様式は大きく変わりましたが、エンターテインメント業界はその変化に対応できないまま苦しい経営状態を続けており、2020年の映画興行収入は1,433億円と、史上最高を記録した2019年の興行収入2,612億円からほぼ半減となり統計開始後最低の数字となりました。社会現象ともなった「鬼滅の刃」が過去最高の興行収入を記録する中でも観客数の制限、上映回数の減少、感染対策の設備投資に加えて、映画館の売上でも大きな割合を占める飲食が激減したことが響いているとのことです。

 その一方で「ネットフリックス」や「Hulu」といった動画配信会社はコロナ禍での巣ごもり需要により会員数が大幅に伸びたため、軒並み最高益を更新しており、映画製作会社も今後は映画館よりもネット配信を重視していく可能性があります。根室市にも昔は数か所の映画館があったと聞きますが、1960年代のテレビ普及と共にその姿を消していきました。ワクチンの接種が始まりましたが、完璧に以前の生活に戻ることはないのだろうと言われており、映画館をはじめとするエンターテインメント業界は再び大きくその形態を変えていくことになると思います。

 …と偉そうに映画業界の行く末を講評しましたが、映画業界の人達もカーボンニュートラルで消えゆく業界の人からは言われたくないと思っているでしょう。交通インフラの一翼として、我々に営業自粛要請は来ていないものの、感染状況次第では人の流れが少なくなり、販売量が落ち込むことが予想されています。

 やはり時代はこのままEV(電気自動車)になるのかと思いきや、EVスタンドは早くも減少しており、国は一体なにをどうしたいのか具体的な方針を早く示してほしいと愚痴がでてしまいます。

                                             魚谷 直世 記

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