2011.4月号

 私のつたない表現力では、無理な、あまりにも悲惨な東日本大震災である。応接室とは言えないパイプ椅子に座っていただき、銀行員の方と雑談をしていた折に、揺れ・ぶれがゆったりとした感じの地震に遭った。震度3以上は現況報告システムがあり、各課から異常なしの連を受け、瞬間的には津波のことには頭がめぐらなかった。しかし、罹災の拡大が時間が経つにつれ無限という状態になってきた。子供を秋田、名古屋に出しているカミさんは夜通しでテレビを見ては私に感情移入の報告をしてくる。翌日なると、超楽天で生きている妻の表情に明るさがなくなってきた。目を覆うばかりの災害を何十時間もTVを見ての無力感からか、お父さん、心が折れて、つぶれ、壊れると言う。メタボ体質ではあるが精神的な弱さを感じとりTVを切り、外出に誘い出した。津波警報が解け、海岸線のお客様のガスボンベ・灯油タンクが流出・倒壊していないかを社員達と廻る。さて、第3段階はこの歴史にない大震災が私共企業に何を影響してくるかを考える時間をもらったとたんにガソリンがない、スタンドに列をなしているテレビが入り、供給元から石油在庫の不足はないが日本の物流ラインがズタズタ、石油物流の優先順位は困っている東北地方被災地に傾注する。北海道はお客様に異常な自己在庫をしないようにお願いをして下さいの指示が出され、道内の石油業界に協力支援の輪がどんどん広がった。ここで、各企業の姿勢があらわに出てきます。北海道の大切な石油在庫を売りまくるスタイルと、一方では、物の流れの混乱が治まるまでいつもの通りの在庫をお願いし、15日間ぐらいで安定してきますと説明する会社、2つのスタイルが見えます。数字で言いますと、被災地の555万台に必要なガソリンは、他の42都道府県の5,280万台のガソリン車のお客様にちょっとの間、少し「5リットル」控えていただくと、被災地のクルマ1台当り48リットルが得られるのです。上記の説明で、お客様そして読者の方々、未曾有の大震災が起きた時、どちらのスタイル(理念)を支持していただけますか。

( 3月15日 魚谷直孝 記 )