2019.2月号

「平成最後の…」

 

早いもので平成も31年となりました、改めまして本年も宜しくお願いいたします。

昨年末から「平成最後の…」という言葉がテレビで呪文のように飛び交っており、いささかうんざりしておりますが、新しい元号は当初5月1日に新たな天皇が即位する前、天皇在位30年の「お祝いと感謝の集い」翌日4月11日に公表する予定でしたが、本年に入り急遽4月1日に発表されることとなりました。

様々な要因はあるのでしょうが、その中でも一番の要因は「Windows」と言われております。マイクロソフト社は毎月1回、第2水曜日に全世界統一でソフトの更新を行っており、今年の4月更新日は4月10日、当初の公表予定日1日前で、このタイミングを逃すと次のソフト更新作業を新天皇即位後の5月8日まで待たねばならず、昭和から平成に変わるタイミングとは桁違いにコンピュータに制御され、高度にリンクしている現代社会では一つのシステムエラーが、電力や通信、金融等々のインフラを管理するシステムにも大混乱をもたらしかねないことから、即位の1月前、4月1日に発表が決まったとのことです。

西暦645年の「大化」から始まり247の元号があるというのは、日本の歴史であり、文化でもあると思いますが、その文化をアメリカの一企業の予定に合わせられるというのは複雑な気持ちとなりますが、これもグローバル時代の流れなのかもしれません。

早く発表されると、それだけ対応に余裕がでて、対策もとりやすくなるのですが、一部の保守派政治家からは伝統に習い、即位後に元号を発表するべきという声もあり、保守派にも配慮した結果、1月前の発表に落ち着いたようです。しかし、今年はこの改元から始まり、10月には複雑な軽減税率を含めた消費税の引き上げもあり、システムの保守に関わるエンジニアの方たちはGWの10連休も休まず働くという人も多く、保守派への配慮もいいが、システム保守派の人達にも配慮をという声が聞こえてくるようです。

いよいよ東京オリンピックも来年に迫り、2019年は多くのイベントを控えた慌ただしい年になると思いますが、昨年の今上天皇の誕生日会見でも語られたように、明治時代以降初めて「戦争がない時代」として平成が終わろうとしています。新たな元号で、また新たな時代となりますが、平和な時代が続くことを願いたいですね。

                                          魚谷 直世 記

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