2018.5月号

「バンビーノ

 

開幕から11日間で、3試合連続ホームランと、まるでマンガで描かれた世界のような大活躍を続けるエンゼルスに移籍した大谷翔平選手ですが、48日に本拠地でのアスレチックス戦で先発マウンドに上がると、71死まで走者を1人も許さない完全投球を披露。最速160キロに達する速球とスプリットで打者を翻弄し、71安打12奪三振無失点という圧巻の投球で投手としても今季2勝目を飾りました。

もしも、大谷選手がメジャーでシーズン中に二桁勝利・二桁本塁打を達成すれば、あの「野球の神様」ベーブ・ルースが1918年に達成(13勝・11本塁打)して以来、実に百年振りの快挙となります。まさにメジャー級の大旋風を巻き起こしている大谷選手ですが「Yahoo!スポーツ」のジェフ・パッサン記者からは「公開謝罪」が届きました。

「拝啓ショウヘイ様 ごめんなさい、私が完全に間違えていました」と題した記事を掲載し、開幕前に「メジャーで二刀流が成功するわけがない」と記した自身の過ちを謝罪しました。オープン戦で苦戦する大谷選手を見て、二刀流に否定的な意見を出すメディアは多かったと思いますが、この記者はプライドを捨てて、公の場で自分の意見を撤回するのは勇気が必要だったと思います。ぜひ、この間違えを認める勇気を日本の新聞社にも見習ってほしいところです。

この大谷選手の惹かれる所は、マンガのような活躍はもちろんのこと、二刀流をはじめ、既存の常識に捕らわれないということだと思います。しかし、大谷選手が当初の考えどおりに、高校を卒業してすぐにメジャーに挑戦していたならば、いまの活躍はなかったのではないかとも思います。栗山秀樹という名監督との出会いがあり、球界の大先輩たちから二刀流なんか「喝だ!」とは言われていましたが、そんな中でも大谷選手を信じて見事に育て上げ、送り出した栗山監督にはただただ感服します。

大谷選手がいなくなったファイターズですが、今度は清宮幸太郎選手の活躍が期待されており、栗山監督が清宮選手をどのように育てるのか、今度もまた、私たちをあっと驚かせるようなことをやってもらいたいと思っています。あとは、今度こそ斎藤佑樹選手も何とかしてやってほしいものですが…

                                          魚谷 直世 記

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