2017.8月号

 

「AIなのか愛なのか

 

 最近また将棋が流行の兆しをみせています。その原因は、将棋界の最多連勝記録を30年ぶりに塗り替えた最年少棋士「藤井聡太四段」の影響が大きいのかと思います。将棋の技術はもちろんですが、14歳の少年があれだけの報道陣の前で謙虚さを失わず、温和に対応できる人間性に多くの人は魅せられているのかもしれません。期待の連勝記録は「29」でストップしてしまったものの、羽生善治名人以来の「伝説誕生」とまで言われており、これからの活躍が楽しみです。

 この藤井四段の強さはAI(人工知能)の活用にあると言われており、昨年ごろから自分の対局をAIに検討させることで形勢判断に役立てており、実際にAIと同じ最善手を出す確率は驚異の58%と言われております。正直ここまでくると藤井四段がすごいのか、AIがすごいのかよくわからなくなりますが、1997年にチェスのトッププロがAIに負けて以来、ついに将棋の世界でも本年4月に現役の将棋名人が公式戦でAIに負けてしまいました。

 このチェスと将棋は似たような王取ゲームではありますが、この20年の差はゲーム局面の差と言われており、チェスで「10120乗」将棋で「10226乗」の局面があると言われ、人間最後の砦と言われる囲碁の局面数は更に多い「10360乗」となりますが、このAIの進化するスピードでは、近い将来に囲碁の世界でも人間はAIに勝てなくなり、ボードゲームでは人間はAIに完敗となります。ゲームの世界に留まらず、これだけの局面を把握し最善手を導き出せるならば、政治も経済もすべてAIに任せたほうが、世界は平和になるのかもしれません。

 感情に左右されず、友人に特別待遇をしたり、国籍をごまかしたり、貴重な税金をヤジの飛ばし合いのみで浪費することもなくなるので、次の選挙でAIが選挙に出るなら応援したいところですが、世の中効率だけを追い求めるのも悲しいものがあります。

 今後、様々なモノが人ではなくAIに変わりゆく中で人の不変なモノはやはり「AI」ならぬ「愛」ではないかと思います。人の「心」が「真ん中」に入っている「愛」は真心、人と人との繋がりは真心を大切にしたいものです。ちなみに私は「心」が下につく下心の「恋」がまだお強いですね。

                            魚谷 直世 記

今回の店主雑感のご意見、ご感想等お願いいたします。

コメント: 2
  • #2

    ナオエ (水曜日, 19 7月 2017 13:24)

    松山様、コメントありがとうございます。
    毎月このよう駄文を書いていますが、誰も見ていないんじゃないかと不安になる時があり、コメント頂き嬉しいです。
    ナオエー石油は私を始め若いチームで運営しているため、勢いはあるのですが、その舵取りが中々難しいと感じる時があります。しかし、松山様の言う通り、一番大切にするべきは人と人ですよね。
    自分の思いを伝えるというのはAIには出来ないことと思うので、これからも人にこだわっていきたいと思います。
    これからもご指導、ご鞭撻宜しくお願いいたします。

  • #1

    松山( ^ω^)・・・ (水曜日, 19 7月 2017 12:52)

    そうですか、下心ですか、社長はまだまだお若いから馬力はあふれるほどあるでしょう、是非、その馬力を我々の業界にも活かしてください。
    AIは、喜怒哀楽がありません。PC、ロットは革命ですが、人のぬくもりを大切にしたいですね。勝つ負けるはどうでもいい事。人と人です。
    もう1つ、私も思うには、今の若い人たちの可能性は捨てたもんじゃないなと、私も感じています。これからも、ご鞭撻を!