2023.4月号

 「一生感動、一生青春」

 

 ようやく春の兆しが少しずつ見えてきました、3月は転勤等でお別れの時期でもあり、長い冬も終わりかと思うと少し寂しい気持ちにもなります。

最近は教育関係の方とお話する機会が多く、その話題の中で、ここ数年は小中学校で宿題を廃止する学校が増えてきているとのこと。一般的な学校ならば授業時間以外にも家庭での勉強習慣をつけるため当たり前のように行われてきた宿題制度ですが、ここ数年感じるのは確かに宿題だけが家庭学習の全てではないということです。

 先日テレビで「マツコの知らない世界」という番組がローカルコンビニの特集をやっており、根室のコンビニ「タイエー」さんも出ていましたが、そのローカルコンビニの魅力をマツコさんにプレゼンしていたのが小学5年生の男の子でした。小学生ながらコンビニを渡り歩く行動力と好奇心の高さには驚きましたが、こういった大人顔負けの知識量を持った子供は必ずしも学校の授業を通してそれらを勉強しようと考えたわけではないと思います。

 授業や宿題が勉強の全てではなく、普段の暮らしの中にも勉強に繋がる部分は多くあり、逆に学校の勉強も卒業したらもう関係ないというものではないと思います。映画監督の北野武氏はある番組で「学校の勉強なんて社会に出たら何にも役に立たない」と言う高校生に対し「勉強を教科の範囲内としてしか捉えられていないようなら相当頭悪いよ、哲学や論理的思考を養って人生を楽しむ応用が利くように、あえて国語や数学という形でパッケージとして教えている。それを理解しようともせずに、袋詰めのまま「役に立たない」とゴミ箱に捨ててしまうなら、そりゃ時間の無駄だし、人生の無駄だよ」と話していました。

 勉強とは学校で教える内容を「教科」として捉えるのではなく「モノの観方」が増えてくることで得ることができる豊かさであると説いています。私自身も学生時代はお世辞にも勉強を好んでするタイプではなかったのですが、この年齢となりようやく、色々な資格にチャレンジする楽しさや、新しいことにチャレンジするワクワク感を感じることができています。

 結局のところ人生やって無駄なことなんて一つもないということ、何もしないということが実は一番の無駄なのかもしれません。資格、趣味、仕事は無限にありますが、人生は短いので一生感動、一生青春です。

                                             魚谷 直世記

 

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