2023.1月号
「すごく密なので」
2022年を代表する言葉を選ぶ「新語・流行語大賞」今年はビックイベントが国内で少なかったせいか、ややインパクトに欠ける印象の2022年ノミネートになりましたが、年間大賞は「村神様」あまり聞かなかったような気もしますが…今季の5打席連続本塁打、史上最年少3冠王、日本選手最多56本塁打など数々の偉業によりヤクルトスワローズを優勝に導いた村上選手の活躍を象徴する愛称で昨年の大谷選手「リアル二刀流」に引き続き、2年連続の野球関連となりました。
3年目となるコロナウイルス関連の候補は「オミクロン株」「顔パンツ」の2語と激減しTOP10にも入らず、コロナとの共生が進む中で収束から再流行を繰り返しており、下着と感じるほど定着したマスク着用はまだまだ時間が掛かりそうですが、確実に終息に向かっているのを実感します。
このような流行語の中で個人的に一番好きだったのが、審査員特別賞に選ばれた「青春って、すごく密なので」夏の甲子園で東北に初の優勝旗を持ち帰った、仙台育英高校の須江航監督の優勝インタビューで発言した言葉で、高校入学前から学校イベントがことこどく中止や規模縮小となってきた現高校3年生世代。
私の子供がこの世代でもあるのですが、思い出が深まる密な交流の時間を過ごせなく、自分たちが過ごしてきた高校時代とはまったく違った学生時代を過ごしている子供達、どれほど貴重な時間や体験を奪われてきたかを、そばで見守ってきた一人の大人として言わずにはいられなかった切実さが伝わってきました。仙台育英高校は今秋の東北大会でも優勝しており、来春のセンバツ出場はほぼ決定しましたが、東北勢初の夏春連覇と共に、再び須江監督のインタビューを聞きたいものです。
この流行語大賞は12月1日が発表となるため、数々の感動と睡眠不足の人を増やしたサッカーワールドカップでの名言は入りませんでしたが、もし間に合ったならば今年の流行語大賞は確実にあの言葉だったと思います。
コロナの影響もあり、様々な状況がガラリと変わるここ数年でしたが、1日1日の積み重ねが1年となり10年となります、本年も色々とあった一年でしたが、出会った多くの皆様に改めて感謝し、新たな2023年もご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。最後は皆様に「ブラボー!!」
魚谷 直世 記
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